高尾方面に行くために、子どもの乗ったベビーカーを押しながら、調布駅で京王本線下り電車に乗り込む。
周囲のジャマにならぬよう、ドア横座席横のわずかなスペースにベビーカーをピッタリくっつける。
そして背負っていたリュックを網棚に乗せる。
しばらくかかる車内で子どもが飽きてわめかないよう、話題をふったりスマホで写真を一緒に眺めたりしながら終始ご機嫌とりをする。
そんなこんなをしていたら気づけば北野。乗り換え駅だ。
ホームの目の前には乗り換え予定の京王高尾線が自分たちを待っているかのようにすでに到着している。
「アッ、降りなきゃ!」
「静かによくがんばりました!(わがこへ)」
「乗り換えだ、それーーー!」
「プシュー!」
無事に乗り換えられた電車はドアを閉じ、ゆっくりと北野駅ホームをすべり出して行く。
「目的地までもう少しだからね〜。(わがこへ)」
ガタンゴトン
ガタンゴトン
ガタンゴトン
ガタンゴトン…
1駅過ぎたところで気づいた。
「リュック、網棚に、置いたままだ…!」
コレ、夏にもやったのだ。
その時は京王本線終点の京王八王子駅での出来事で、およめさんもいて、それなのにだっこと泣き出した子どもに気を取られながらそのまま降りて、改札までくぐって街まで行ってしまったのだ。
数十分後に気づき大急ぎで戻ったが電車はとっくに折り返して新宿方面に行ってしまった後。
駅員室に飛び込み、
「確か20分くらい前の〜、前から…アッ上り電車になってるから後ろから2両目か3両目くらいの〜、優先席の隣の座席の網棚で〜…」
とあいまいな指示で途中駅で車内捜索をかけてもらったものの、そこから丸1日見つからず。
次の日に何者かが高幡不動駅に持ってきたという私のカバン(駅員さんが中の持ち物から電話番号を見つけ連絡してきてくれた)からは、現金と子どものおやつを含む食べ物だけがそっくり無くなっていたのであった…。
八王子で私が荷物から離れてから途中駅までの3,40分の間に、網棚に放置してある誰の物ともわからない・何が入っているかわからない気味の悪いカバンを躊躇せず持ち去り、現金と食べ物だけ抜いて戻すことができる人間って…
気持ち悪くて返ってきたものすべて除菌シートで拭きまくったのであった。
今回は前回と同じ轍は二度と踏まない!
と、いうことで気づいたすぐ次の山田駅でドロップアウト!
北野駅まで乗っていた電車の時間と車両と座席、そして自分のリュックの特徴を事前にしっかりまとめて、駅員さんに駆け寄り、
「どうか宜しくお願い致します!」
「ズザー!(スライディング土下座)」
向こうもこういうことは慣れたもので、さくさくと時刻表を調べ、すぐさま、
「それでは次に当該車両が到着する高幡不動駅で捜索をかけます!」
今回は迅速な対応のおかげで無事にそっくりそのまま私の持ち物は戻ってきたのであった。
寒い中一緒に駅で待ってくれたわがこ、ありがとうね…。
高幡不動駅で自分の名前と住所を記入し、カバンの中身の概要を伝え、それ通りに出てきたサイフの中の身分証明書で照会をし、受け取り完了。
特に同駅の駅員さんには昨年から大変お世話になっております…ありがとうございます…。
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