何がしたいの!?都知事!
(前略)
「東京大改革」を旗印にした小池都知事は、都知事就任以降に築地市場の豊洲移転延期、東京五輪の整備負担見直しなどを矢継ぎ早に打ちだしてきた。そうした実行力が小池都知事の高い支持率につながっていたわけだが、このところ小池人気に陰りが見られるようになった。
その背景には豊洲問題が膠着していることが挙げられる。いつまでたっても方針を打ちだせず、決められない都知事とも囁かれるようになった。東京五輪の整備費用・開催費用もいったんは削減されたものの、再び膨張する兆しが出てきた。そうした状況のため、定例会見で記者から「大山鳴動して鼠一匹では……」と質問されると「失礼ですね」と気色ばむ一場面もあった。
都知事選出馬会見でも露呈したように、小池都知事が都政に対して知識がなかったのは周知の通り。それでも、「思っていたよりは、無難にこなしている」(都庁職員)といった評判も聞かれる。
しかし、豊洲問題と東京五輪といった二大テーマについてはいっこうに進展がみられない。ともに前任者・前々任者などから申し送られてきた負の遺産だけに、小池都知事に直接的な責任はない。それでも選挙戦時から大言壮語していたテーマだけに、小池都知事への大きな期待は一気に落胆へと変わってしまうだろう。全国紙記者は言う。
「もともと、小池都知事は都政に興味があったわけでも造詣が深かったわけでもない。時の権力者に近づき、“政界渡り鳥”などとも揶揄されたように、とにかく目立つ場所にいたいという気持ちが強くある。そうやって頭角を現してきた。安倍政権になってから不遇をかこっていたから、都知事に立候補したのも目立ちたいという願望が先行しただけでしょう。都政が抱える大きな課題は東京五輪と豊洲市場ですが、この2つが決着すれば、小池都政はレームダックになるとも予測されている。間もなく就任1年を迎えますが、この2つ以外の話題がほしいというのが本音でしょう」
(攻略)
(17'6.8『ビジネスジャーナル』)
築地移転問題は時に、問題提起をするばかりで、それを何も解決することなく放置し続けている小池都知事。
これに決着をつけ、その成果を引っさげ都議選に臨むのかと思っていたら、まさかこれをフワフワさせたまま夏に突入するとは…。
今のことや過去の事象を批判することは、それこそ政権野党と同じで誰にだってできることだ。
そこからの未来の、現実的な、建設的な話が、ここ最近の知事からは全く聞かれないのだ。
就任してすぐの頃は色々な政治的なしがらみや、国民に不利益なこと・説明不足であったことを取り上げ、メスを入れ、フットワーク軽く毎日のように都民の方を向いてメッセージを送ってきてくれていた。
それなのに、今の彼女は一体どこを向いているのだろう。
明朗な姿からはかけ離れた、何をしているのか・何を考えているのかわからない人になってしまった。
できることならもう1度立ち止まり、考え直し、また心から「都民ファースト」と言ってもらいたいところだが…
どこかで肥大し過ぎてしまった自意識があるのならば、それこそ開き直って、
「私は豊洲移転でこんなオイシイ思いをしたいの!」
「これからこうやって自分は政治を時代を牛耳りたいの!」
なんて言ってくれた方がわかりやすく、せめてもの好感度が戻るというものだ。
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