« BBQ、決行される | トップページ | 絶対 はない »

2017/03/27

「送料無料」の甘き言葉

 宅配便最大手のヤマト運輸が、今秋にも個人向けの宅配便の基本料金を値上げする方針を固めた。消費増税時を除けば、実に27年ぶりの全面値上げとなる。
 ヤマトが値上げする理由は、ネット通販の“ガリバー企業”、アマゾンにある。
 アマゾンは、ヤマトにとっての最大荷主で、国土交通省の調べによれば、ヤマトが扱う荷物の個数は年間約17億3千万個(2015年度)。そのうち、「アマゾンの荷物は約2億5千万個。これは業界5位の福山通運が扱う1年間の荷物(約1億2千万個)の2倍を超える数字です」(物流業界紙記者)。

 大量のアマゾンの荷物を一手に引き受けるヤマトのドライバーは毎日、フル稼働だ。同社の社員ドライバー(28歳)がこう明かす。
 「会社の始業は朝8時ですが、そんな時間に出勤していては荷物をさばき切れません。7時過ぎには会社に出て、自分の荷物を積み込み、8時過ぎには営業所を出発。荷台に積む荷物の3~4割がアマゾンの商品ですが、配達先に到着しても2~3割が不在で燃料を浪費するだけの“ムダ走り”が増え、再配達が必要になります。
 時間指定が12時~14時に集中すると昼食休憩は取れず、20時~21時に集中すると営業所に戻るのは21時過ぎになり、タイムカードを打ってから“無給”の事務作業を強いられます。1ヵ月の所定労働時間を超えると会社的にヤバいらしく、繁忙期は『タイムカードを押してから残務処理をやってくれ』と上司から言われるんです。
 体は相当きついですね。体調を崩しても、他のドライバーに迷惑が掛かるので休めませんし…。月収は28万円ですが、全然わりに合っていません。扱う荷物が多い日には、ついお客さんが不在でも玄関前に荷物を置いていってしまいます」

 「アマゾンの荷物は一個250円程度で契約しています。他の荷物に比べれば、半額以下の激安料金。それなのに再配達は多いわ、時間指定でルート計画は狂うわで、運べば運ぶほど『赤字になってるんじゃ…?』と徒労感が募ります。
 できることなら、会社にはアマゾンとの取引きをやめてほしいと思う。あのロゴを見るだけで吐き気がすることもあるので…」(後略)(17'3.27『週プレNEWS』

ヤマト運輸の迅速できめ細やかなサービスには頭が下がる。
他の宅配便会社とは明らかにサービスのランクが1つ上で、まさに日本企業の鏡といった感があった。


そんなところでさえ持て余すようになってしまったAmazonという企業との提携。

現場は本当に大変なことだと思う。


通販会社としてその常識を打ち崩す、
「(ほぼ)送料無料」
を文句に大躍進をしたAmazonではあるが、それをうたいながらも、

「配達の日時指定は有料」
となったらいつかはこうなることはわかっていたのではないのだろうか。

そりゃあみんなヤマトの再配達に頼ってしまうというものだ…。


「ヤマトが値上げ」
の言葉だけで片方の企業だけが叩かれるようではいけないと思う。


Amazon側だって、企業努力で配達日時指定をできるようにするか、もういっそのこと今が送料無料自体を廃止にするタイミングなのかもしれない。
これに慣れきってしまい現場のことを想像できなくなってしまった国民全員の意識を元に戻すために。

デジタル上での買い物だが、買うものは実際に存在するもので、自分の元に届くのはアナログで多くの人の力に頼っているのだから。

|

« BBQ、決行される | トップページ | 絶対 はない »

「ニュース」カテゴリの記事

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/86993/65084939

この記事へのトラックバック一覧です: 「送料無料」の甘き言葉:

« BBQ、決行される | トップページ | 絶対 はない »