あこがれの団地
“横浜都市発展記念館”特別展、
『オリンピックから半世紀 あこがれの「団地」〜高度成長とベッドタウン横浜〜』
へ行った。
戦後間もなくからはじまった首都東京の爆発的人口増加の対策として定められた、「首都圏整備法」。
そこから生まれた団地は、日本人のライフスタイルを大きく変えてゆく。
「日本在来の生活様式の中にも、良いものは沢山ある。 必ずしも欧米のものが良いとはいいきれない。 だが公団住宅に住む人々の中には、それらを適当にとり入れながら、自分自身の生活を削りだしている人も少なくない。 それが合理的であり、より近代的であるなら大いに結構なことである。」
(『生れくる住宅と都市〜新しい生活』より/日本住宅公団/昭和35年)
日本人ならではの柔軟さが感じられる。
しかしベッドタウンの完成は、さまざまな問題・課題を発生させる。
公害問題
通勤ラッシュ
鉄道の駅から遠い郊外住居地への輸送問題
そして、いわゆる“団地族”による、
人間関係の軋轢
地域開発企業との闘争
など…。
だがそれらを抱えながらも一貫してそこにあったのは、高度成長の波に乗り、国民全員が前を向いていた、強烈なエネルギー。
そんな高揚感を味わえる、ワクワクする展覧会だった。
現在居住者の高齢化や建物の老朽化などで疲弊する団地だが、横浜市では「郊外部の再生・活性化モデル地区」として、
たまプラーザ
十日市場
洋光台
相鉄いずみ野線沿線地域
の4件を設定しているそう。
併設されていた写真展、
『洋光台43年の今昔物語』
には、昨年自分も足を運んだ“商店街プロレス”の様子もあった。
かつて時代の最先端だった団地も、今となってはレトロで郷愁を誘う以外に魅力を見つけ辛いのが事実だ。
遠いしね…狭いしね…高いしね…没個性だしね…。
しかし上記の案件が成功し、たくさんの人が集い活気に満ちていたあの頃の姿が戻ったら、自分も「団地に住みたい!」と思う時が来るのであろうか。
あの頃のようなワクワクを感じられるようになるのであろうか。
がんばってもらいたい。
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