咲かない花
実家の梅の木が枯れた。
「今年はできが悪いなァ…。」
と思っていたのだが、本格的な夏に入っても葉をほとんど出さず、そのまま冬になるとつぼみもつけず、今や満開のこの時期に、1つも白い物を咲かせずにいる。
年末に家族は、
「根っこのところをネコがトイレにしちゃったから…それが原因じゃない?」
なんて言っていたが…
どうもこの木が、家族の変調とリンクしているような木…イヤ、気もしているのだ。
子供たちが出て行き、祖母が入院し、母が倒れ、父一人きりになった家と、枯れた梅の木…
そのリンクが。
なんとなくね。
それにしても、もちろん自分が生まれる前からそこにあって、毎年花見をし、実りを待ちわび・たくさんのご近所さん友人たちとその恩恵を分かち合ってきたものが突然なくなるのは、やはり寂しいものがある。
お隣さんの家にも梅の木があったのだけれども、家の建て替えと同時に切ってしまったから、もう自家製の梅干しや梅酒をつくることもないだろう。
そもそもつくってた人が入院中なんだしね。
今年に入ってからというもの、当たり前のようにあるものも、突然に無くなるものなのだ、ってことをたくさん痛感している。
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