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2013/08/20

朴さん!

 広島での被爆体験を描いた、漫画家の故中沢啓治さんの代表作「はだしのゲン」(全10巻)が、昨年12月から松江市内の市立小中学校の図書館で子どもたちが自由に見ることができない閉架の状態になっていることが分かった。市教育委員会が作品中の暴力描写が過激だとして、各校に閲覧の制限を求めた。
 市教委によると、描写が残虐と判断したのは、旧日本軍がアジアの人々の首を切り落としたり、銃剣術の的にしたりする場面。子どもたちが自由に見られる状態で図書館に置くのは不適切として、昨年12月の校長会で全巻を書庫などに納める閉架図書にするよう指示したという。
 現在は作品の貸し出しはしておらず、教員が校内で教材として使うことはできる。市の調査では市立小学校35校、中学校17校のうち、約8割の図書館がはだしのゲンを置いている。(13.8.16『朝日新聞』

小学校の図書館で唯一読めるマンガが、『はだしのゲン』だった。

上記のような理由もあっただろうが、誰もがそれを取り合うように読み、強烈なメッセージを受け取り、たくさんのことを学んだ。


自分の心を打ったのは、戦後ゲンたちがバイトに訪れた、画家の青年の話。

被爆の影響で家族に見放された将来有望だった青年が、ゲンにはげまされながら立ち上がり、命尽きるまで絵を描くシーンは、切なくて切なくて…今でも鮮明に覚えている。


また、お昼休みにはアニメ化された作品も学校放送で流していた。

とにかくそれの、原爆投下時のシーンのインパクトがものすごくて…完全にトラウマになった。

空に飛行機が飛んでると「もしかしたら…」とおびえることがそれから数年は続いたのだった。


みんなが狂っていた時代、みんなが残酷にならざるを得なかった時代のことをそのまま伝えただけで、なぜ「過激な表現」で「子どもに見せられない」となるのだろうか。


作品を読んだ子どもに、

「そういう時代をどう思うのか。」

「そういう時代があったから、今、どうすべきなのか。」

それを問うのが、大人の役目なのではないのか?


浅はかで、教育の放棄はなはだしいこの判断には、腹立たしさを覚える。


そして人権団体だか何かはわからないが、今回声を上げ子どもたちの教育を受ける権利を奪おうとした人たちには、自分の考えだけを押し付けるこの行為が、戦時中の狂った状態となんら変わらないというこだと省みてもらいたい。

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