現場はどうしたいの?
大阪市立桜宮高校2年の男子生徒(17)が体罰後に自殺した問題で、橋下徹大阪市長は21日朝、同校を訪問し、自身が市教育委員会に要請した体育科などの入学試験の中止や教員の入れ替えについて、全校生徒に説明した。
市教委によると、橋下市長は生徒に対し「一度立ち止まって考えないといけない」と入試の中止を強調。生徒を代表した2人からは「受験の機会を奪ってほしくない」「体育科を継続してほしい」などの意見が出た。全校集会は1時間15分に及んだが、うち約1時間を市長の発言が占めた。
橋下市長は、同校の生徒たちが直接話をしたがっているとの報告を受け、説明の上、意見を交換することにしたという。入試を中止するかどうかは21日午後、市教委の会議で決定される。
(13.1.21『時事ドットコム』)
朝のニュース番組が、同高校を受験予定だった生徒と、その保護者をインタビューしていた。
これで、市長・市教育委員会・受験生の3者の声が出たことになるが、そのどれもが、ある意味正しいしある意味間違っているから、この問題は解決することはないだろう。
市長の「こんな学校に子どもを預けられない」はもっともだ。
確かにこのままでいったら、「ことなかれ主義の最たるもの」だ。
しかしこの時期に受験中止というのはあまりに暴力的。
なぜこの人はこう何でも極端なのだろうと、心配になるほどだ。
教育委員会がこのまま予定通り受験を遂行したいと言うのは、ある意味生徒のためを思ってのことだろう。
しかし早急に何か策を講じようとすることもなくコレを叫ぶのは、あまりにも身勝手で、何か生徒のためというよりも身内への甘さや罪を認めたくない、保身の感しか伝わって来ない。
生徒にとっては、確かにこの時期の志望校変更は厳し過ぎる。
しかしこのまま暴力ふるう教師とそれを認識しながら無視する学校に行ってもいいの?
スポーツ強豪校というブランドだけが欲しいだけなんじゃないの?といういかがわしさも感じてしまうのだ。
今、本当に知りたいのは、常軌を逸した体罰をふるった当事者の声。
周りでそれを黙認していた教師たちはどう思っているのか。
そして体罰を受けていた生徒たちはこのことをどう思っているのか。
総じて、“桜宮高校はどうしたいのか”、現場の声である。
憎むべき暴力や憎むべき聖職者の盾に隠れた犯罪者たちへの論議がおざなりになり、ドンドン話がズレているのが、もどかしくてたまらない。
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コメント
この問題は報道を見て苛々させられます。
「体罰を認めた教師へどれだけの処罰?があるか」
「自殺の件を経て桜宮高校がどんな教育方針を掲げるのか」
これをはっきりさせないことには解決にならないはずです。
仰る通り報道機関の追及は、なにかずれてますね…。
投稿: ばーにんぐK | 2013/01/24 01:00
ばーにんぐKさま、こんばんはー。
そうそう。どうも関係者やマスコミの論議していることと、我々の知りたいことや解決して欲しいことがズレてますよね。
現場で困ってる人や不信感にとらわれてる人がいっぱいいると思います。
まずはそこから直していかなきゃイケナイのに…。
投稿: かんげ | 2013/01/25 10:34