そこに愛はあるのか(つづき)
○〈セミ〉さくら×聖菜
素早い丸め込みだけでなく、驚くような関節技での切り返しなど、聖菜は完全にプロレスラーの動きを見せていた。
技術だけなら師と並ぶ、いやもう超えてしまっているような。
恐るべきその成長スピードだ。
しかしながら体格など、リアルな強さもプロレスには必要で…そういった意味ではまだまだこれからなのだけれども、本当に“これから”が楽しみだ。
○〈メイン〉田村様植田森久×真琴しもうま真悠
田村様のカッコよさ
後輩を前にするとやはり貫禄を感じる真琴
しもうまの善戦
が目立ち、残念ながら新人達は記憶に残らなかった。
試合後、千本桜ホールでの試合をすっぽかした真悠が仕切り直しのアピールをしたが、思った以上に会場の反応が冷ややかだった。
まさに、「プロレスへの愛はあるのか!?」と、ファンが彼女に対してまだ疑心を抱いている状態だということを、強く実感した。
今回の疑問の答えは第一試合で見つかっていた。
元々プロレスを知らないどころかプロレスをあくまで1つのステップにしようとしていた(おそらく)人が、そこはかとなくプロレスに執着を覚え、そして観客を惹き付ける戦いを見せるようになる。
安藤は期せずして、
「見れば楽しい、やったらもっと楽しいプロレス。」
というさくらえみイズムの体現者となったように思う。
その思いは当のさくらにも伝わったようで…
休憩前、マッスルビーナスに無謀なダンス対決を挑むさくらと松本の横には安藤の姿があり、“さくら劇場”のネクストストーリーにしっかりと組み込まれていたことに感心した。
殊にさくらのプロレスはリング上だけではなく、リングの外やブログなどの日常全てにおいて展開されるもの。
ただリングに立って戦うだけではない、表現者としての力量や、その人の人間性が試される。
悩んで悩んで、その結果プロレスを捨てられなかった彼女は、ようやくプロレスラーという表現者としての舞台に立てたように思うのだ。
アイスリボンとはイコール、新人レスラー達の成長記。
大切なのはデビューではなく、そこから“どうなっていくか”ということ。
うじうじうじうじ考えることによって、プロレスは成熟していく。
デビュー仕立ての新人達が、プロレスをどこまで自分の中で昇華させられるか、しばらくの時間をかけて楽しみに待ってみたいと思った。
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