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2008/05/29

電車内ダンディズムの正解が見つからない。

先日の帰りの電車。

私は2本待って、席のイチバン端に座る(ドア横)、という車内No.1の超VIP状態にいた。
こういう時、最寄り駅が始発駅というのは、やはりありがたい。


しかしその時の電車は、他路線の振替輸送と重なって途中駅から大混雑。

車内はアリの入る隙間もないほどにギュウギュウになってしまった。


しばらくするととある停車駅で、ハタチそこそこくらいの女性が、悠々と座る私のななめ前にドアの方から押し出されてきた。

彼女の足は、イスから少しだけはみ出ている私の下腿でせき止められる。
しかし彼女の上半身は、ドアの方から「奥へ、奥へ〜。」と押され続ける。

すると…
「ストッ。」
と、彼女は、横向きになりながら私のヒザの上に座ってしまったのだ。

ドア方向からは変わらず強烈なプレッシャー。
しかしながらその彼女は、私の横の手すりに手を伸ばし、なんとかそれに抵抗しようとする。


そのうち電車が動き出すと…彼女は私のヒザの上でちょうど“空気イス”のような、一番辛い状態に。

横を向けば、手すりの指先は真っ赤になっている。
密着し過ぎて見られないけれど、きっと顔もそうなのだろう。


目の前に苦しんでいる女性。
しかしこの車内では、私も動くことができない。

こういう時、どうすればいいの!?
何かダンディズム溢れる一言ってあるの!?


「辛いでしょう…私のヒザにお座りなさい。」

か!?
違うよね。気持ち悪いもの。
全然ダンディズムねぇYo!


そもそも電車内で、お年寄りや妊婦さんとかじゃなく、普通の若い女性に席をゆずっていいものなのだろうか。

「立ってるとかわいそうだから、席どうぞ。」
「あなたがステキだから、席どうぞ。」

…何か、おかしい。


『少年アシベ』で、無邪気なアシベ少年が好みのステキなお姉さんに席をゆずる場面があったけれども、私の場合は、無気味なおじさんなのだからなぁ。

結局なにもしてあげられないまま、特急は進むのであった

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コメント

 これはまたもの凄い修羅場をくぐりましたな。これで人間的に一回り成長したこと間違いなし。

 どれくらい昔か分からんけど、じーちゃんだかばーちゃんに席譲ったことあるよ。お礼言われたような気がする。

 …ばーちゃんだったような気がしてきた。

 いや、やっぱり席譲ったことあったっけ?

投稿: STR | 2008/05/29 23:49

STRさま、こんばんはー。

ずっとね、プルプル震える腕が私の鼻先をかすめていて…いたたまれない上に、気の利かない自分が情けなく、また「私がここにいてスイマセン」的な気分で…VIP席に座ったのにすごく疲れました。

よく言われる言葉だけれども、何にしてもタイミングって、難しいですね。

投稿: かんげ | 2008/05/30 01:36

若かりしとき・・・一度ありました。
私もその女性と同じ立場。
でも、私、座ってしまいました。
ひざの上に・・・
「すいません・・・」(私)
「いえ・・・」
なんだかとっても妙な雰囲気でした。

投稿: まんちゃん | 2008/05/30 12:35

まんちゃんさま、こんばんはー。

アラアラーまんちゃんさまもかつてー。
やっぱり、異常にこんでる電車内ではしょうがないことなのかもしれませんね。

やっぱりそういう時は、
「いえ…。」
くらいの、空気のように扱った方がいいのでしょうか。
大人として。

投稿: かんげ | 2008/05/30 20:58

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