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2007/04/06

親と子

 熊本市の慈恵病院(蓮田晶一院長)が提出していた「赤ちゃんポスト」の設置に伴う病院施設の変更申請について、市は5日、許可すると決めた。同日午後に記者会見で発表する。子育てできない親から新生児を預かるこのシステムについては、厚生労働省が「(設置そのものには)違法性はない」との見解を示す一方で、安倍首相らからは慎重な発言も相次いだ。市はこれらを踏まえ設置は認めるものの、親子を救済するほかの対策も検討している。
 赤ちゃんポストは、匿名、実名にかかわらず、経済的な理由など様々な事情から親が育てられなくなった新生児を緊急避難的に引き取り、置き去りや殺害を防ぐのが目的の一つ。慈恵病院は「こうのとりのゆりかご」と呼んでいる。最短なら約1カ月後に運用が始まる見通しだ。
 病院の外壁に「窓口」(縦45センチ、横60センチ)を設け、内側の個室に体温と同じ36〜37度に温めた保育器を置く。室内に監視カメラを置き、保育器に新生児が置かれるとブザーが鳴り、24時間態勢で待機している看護師らが保護する。この個室は新生児相談室という位置づけで、駐車場管理など医療法が認めた「付随業務」として病院側が運営する。
 ただ、匿名で預けられれば育児放棄の助長や、自らの出自を知るといった子どもの権利を侵すなどの指摘もある。このため、病院の玄関やポスト脇には公的相談窓口の連絡先を明示し、ポスト内に「相談して下さい」とのメッセージなどを記した手紙も置く。相談があれば悩みを聞き、子どもを手放すことを思いとどまるよう促す。(07・4・5『asahi.com』

わかりやすさを狙ってなのか例え上手だと思ってなのか、「赤ちゃんポスト」や「こうのとりのゆりかご」などと愛称を使うから、軽いカンジばかりが目につき、こうして批判が出ているような気がする。
「扶養放棄新生児一時預所」などとしておけばよかったのに、と思う。

私は子供を生んだことがないし、妻子もいないので、わが子への慈しみというものはわからない。
しかしそれでも、普段よりの親の子に対する思い、そして上記の施設に頼らざるを得ない状況になってしまった時の思いは、想像できないことでもない。
この施設の存在が「子捨てを助長しかねない。」という声は、的外れのようにも思える。


しかしここまでが、私の想像の範囲内。

一方で、“子殺し事件”などの理解のできないニュースを見ていると、

「スゴくね?スゴくね?赤ちゃんポストがあってラッキーだったぜ!」

なんて常人の倫理観をはるかに超えた人間がいることだってありうるわけで…非情に複雑な心境になる。


きっとこの論議は終わることがない。

この施設に慎重論や反対論を唱えている人達は、上記のように、利用する“親”の方を見ている。

逆にこれを推進しようとしている人達は、何よりもまず、利用される“子供”の方を見ている。

結局、論じる筋が似ているようで全く異なるから、ずっと平行線のままなのだ。

(〈トラックバック〉●「赤ちゃんポスト」→07・4・6『まこママのひとり言』
●「赤ちゃんポスト」→07・4・6『夢は枯れ野を駆けめぐる』

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コメント

利用する親側と利用される子供側のどちらの立場に立つかで意見が違ってくる,とのご指摘にハッとしました。

わたしは,最初から,これはなかなか良い案だと思っていたので完全に子供側だったのですね。

虐待されるぐらいなら,安全な場所に捨てられた方が良いのでは?と思っていたのですが。
まあ,それも後になって事実を知ったら切ないだろうなと思ったり・・・。
一時的に預けなければならない事情だって起こりえるだろうし,試みとしては良いように思いましたが,どうなんでしょう。

赤ちゃんポストに限らず,軽いイメージのネーミングが事実を覆い隠している事は,ままあるように思われ,一体,何を狙っているのかと首をひねる事もあります。

投稿: みみ | 2007/04/11 15:51

みみさま、こんばんは。

私は逆に親の方ばかりを考えていて、けしからんけしからんとぷりぷりしていたんです。
でも、よくよく考えてみると…命を助けることにつながっているのかも、しれないんですよね。
目先だけを見ていたようでちょっと反省しました。

望まれない子供は本当にかわいそうだけれども、そこで「命を絶たれる」という選択肢が存在してしまうのなら、それだけは避けなければいけないと、やはり思います。

この問題、論議は必要ですが、きっと解決するもんじゃないなぁ…と思っています。
とりあえず、名前変えたら!?

投稿: かんげ | 2007/04/12 21:48

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