互いに有るもの、無いもの。
“ららぽーと横浜”が15日にオープンする。
地元住民はすでにプレオープンに招待され(「招待状」がポストに投函されていたそうだ)、今や横浜鴨居の街は熱気を帯びている。
しかしこれだけ“巨大ショッピングモール”が増えると、
「どこも似たようなものだなぁ。」
なんて弊害が出るような気がしてしまう。
デパ地下と巨大スーパーマーケットに家電量販店くっつけて、後はユニクロ・無印・GAPとFrancfranc…若奥様にはアカチャンホンポ、そして本屋とHMV・ゲームセンター・シネコン…とりあえずこれがベース。
トッピングは、カフェは3軒まで、和雑貨店は1店舗まで、洋服屋で全体の7割を占めるように…あっ“吹き抜け”必須ね!なんて。
新興の土地に魅力が感じられないのは、どこも似た街であるから。
「ここだけで何でも揃ってしまう。」という不便利さが無い一方で、
「ここだけにしかない。」という色も全く無い。
「便利さ」や「新しさ」は確かに大きな魅力なのだけれども…もう1声、何かが足りない気がするのだ。
この揺り返しで、不振が続くと言われている地域の古くからの商店街などに注目が集まる時が来るかもしれない。
そこは上記の巨大空間に比べると、明らかに不便だ。
1軒1軒お店を移動するごとに、自転車を動かし、止めなければいけない。
今の季節は寒空の元での買い物になり、辛いものがある。
だけれども、「ここだけ」のものがあるのも確かだ。
オーダーメイドや地域特産などこだわりを求める人々が増えているとも言われる昨今の風潮も、これを後押しするかもしれない。
互いに得意分野の異なるこの2世界は、今後共存の道を行くのだろうか。
それともこのまま極化が続くのだろうか。
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コメント
かんげさま…いやいや実にすばらしいご見解にございます。実は同業者なのではっ?と疑ってしまうホド。
本来、郊外型であった、この手のショッピングモール…核となる巨大スーパーと本体をエンクローズド・モールで結び、いくつかのカテゴリーキラーを配置するタイプのRSCやSRSCはこのトコロの駅前(もしくは駅近)再開発ブームを受けて、すっかり都心型になってきました。
しかし、こうなってくると、ますます商店街が危うくなる…商業施設をつくっている側としましては昨今のこうした動きを見るにつけ、ずいぶん節操がなくなったモンだと寂しく思っております。昔の再開発は商店街の肉屋のオヤジさんですとか、印鑑屋のオヤジさんなんかが組合をつくって立ち上げていたモノで、「一緒にがんばろう!」なんてトコロもあったのですけどねぇ…。
この手の施設がメシのタネなので、あまり悪くも言えないのですが、かんげさまの仰る通り、「利便性」においても…そして集客力においても不利な商店街が勝ち残るには商業施設にはない「専門性」や「プレミア感」が求められるワケですが、利便性よりも後者を取るヒトというのは実際まだまだそう多くはいないモノで…悲しくも原状では巻き返せるまで持ち堪えられない商店街の方が多いコトもまた事実です。
しかしながら数年前から一方で、地域社会を育み、犯罪を抑止する「商店街のよさを見直そう」という動きがあるコトもまた事実で、極化すればするホド…お互いの役割も違ってきて、ソコにはじめて共存の道が開けるワケですから、商店街も商業施設も…まだまだコレからデス。
投稿: mouette | 2007/03/14 18:56
mouetteさま、こんばんは~。
いやー、褒められちゃった。
でもわからない単語ばかりですが…調べます。
昔は駅から遠ーいところにあったイメージのショッピングセンターも、今やみんな“エキチカ”ですもんね。
私もちょこちょことそんな施設に行きますが…お店は同じだし、建物は似ているしで、「ここに来た!」ってカンジがしないんですよね。本当に便利さだけのモノというか。
だからこれだけショッピングセンターが増えると、“食い合い”になるんじゃないんでしょうかね。
だからこその、「商店街のよさ」ですよね。
今はまだ便利さの方が勝ってますが…きっといずれは。
ちょうど今は過度期なのでしょうか。
待ち続ける小さなお店は大変でしょうが…。
投稿: かんげ | 2007/03/14 23:39