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2006/12/10

功名が辻

NHK大河ドラマ『功名が辻』が最終回。
実は残念ながら1回だけ、放送を見逃してしまった(しかも関ヶ原の回の次)のだけれども…1つのドラマをこれだけじっくり見たのは、久しぶりだ。

日本でいえば『古事記』の時代から奥方の存在は、まつりごとには欠かせないものであった。
放っておくと私欲にまみれ暴走しかねない夫を、時にたしなめ、時に叱咤し、計らずともよりよい方向に導くのが妻の役目で、常に夫婦は共にあるものであった。
逆にいえば、お嫁さんのいない男には政治はできないというわけだ。

しかしそんな歴史的背景がありながらも、どの時代でも男は、妻をないがしろにするものだ。
男は同時に、自尊心や好色を持ち合わせているからだ。


しかし、山内一豊という人物だけは、違ったようだ。

前話で、仲違いしていた千代に対して、一豊が発した言葉。
これこそが彼の人生の全て。

そして一国一城の主に、夫に、男に、そこまで言わせた千代の存在というもの。

夫婦はやはり対であり、欠けた己を補完し合い、共に歩むものなのだと感じさせられた。
そしてこの夫婦や、“いい夫婦”というものは、何よりもこのことを理解している二人なのだと思わされた。


歴代の天下人に使えた山内一豊という人物と共に歩みを進めると、より、常に歴史は流れていてその中で様々な人が生き、そして死んでゆくということを実感する。

全ては流れに流されるがまま…無常である。
「人は、何のために生きるのか。」…考えると結局、人は、穏やかに畳の上で死ぬために、今を頑張って生きているだけなのかもしれない。
いや、それさえあれば、いいじゃないか。

物語の中で様々な人物により繰り返された、「死んではいけない。」の言葉は、決して戦国の世にだけ通用する言葉ではないはずだ。


一豊臨終の際に、夫婦のキスシーンがあった。
1年間ドラマを見てきて、ようやく現れた、夫婦の契り。
それは日本文化の奥ゆかしさと、夫婦の歴史、そしてドラマの歴史の重さ。

その直後見た、『ラストサムライ』のキスシーンの軽いこと、軽いこと…。

(〈トラックバック〉●「『功名が辻』第49回「永遠の夫婦」」→06・12・12『浄心』
●「功名が辻〜最終回〜」→06・12・11『ガヴァドンなボログ』
●「功名が辻 最終回」→06・12・11『い〜かげんに行きましょう』

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功名が辻〈4〉文藝春秋このアイテムの詳細を見る  とうとう終わってしまいました・・・それを実感せざるを得ないのが公式サイトの扱い・・・すでに「功名が辻」は過去の作品扱いです。これが下克上か!無常を感じます{/hiyo_cry2/}  最終話のあらすじは公式サイトで確認していただきたのですが、果たしていつまで繋がるか・・・諸行無常・・・  最終回では一豊の死(1605年)の前後から千代... [続きを読む]

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