« 人は悔恨と苦悩を繰り返し、生きるのか。 | トップページ | 小っちぇ!小っちぇ!小っちぇ!オレ! »

2006/10/05

美女とカブトムシ

季節はすっかり秋。
寒いのが苦手な私は、今からユウウツである。

ただしかし、寒くなることで1つだけ嬉しいことが。それは…
“昆虫の活動が鈍くなること”。


私は大の“虫ギライ”である。
小さい頃は例に洩れず、虫カゴと網を手に外を走り回り、カブトムシやクワガタの存在に胸躍らせ、カマキリのどう猛さに憧れを抱き、草原ではバッタと共にとび跳ねて遊ぶような子供で、虫は大の友達であった。

しかし年をとりいつからか突然、無条件で昆虫に嫌悪感を抱くようになってしまっていたのだ。
なんちゅー手のひら返し!
今ではもちろん上記含めたどんな昆虫にも触れられず、見るだけでもゾゾ〜ッと鳥肌が立つほど。
理由は何なのだろう…うーん、たぶん一般的に「虫がキライ。」という人と、同じものなのだろう。


とある夏の、暑い夜。
日付も変わるかという深夜、近所の大通りを家路を急いでいると、歩道の真ん中に立ち尽くす1人のキレイなお姉さんがいた。

長い黒髪でカジュアルな格好ながら清楚な雰囲気の女性が、じっと下を向いて直立している…私がいぶかし気ながらその横を通り過ぎようとした時、
「…あのー。スイマセン。」
突然その彼女が声をかけてきたのだ。

「えええ!?スイマセン!駅ですか、駅の場所ですかっ!?」

あまりに突然のことで慌てふためく私に、彼女はそれまで凝視していた地面をゆっくりと指差した。
…するとそこには、でっかいカブトムシ(オス)。

「このカブトムシ…このままだと誰かに踏まれちゃいそうで…でも、私、虫が…虫がダメで…。」


「いえ!私も虫が大キライなんでね!触れません!それじゃあ!(キッパリ)」

…なーんて言えますか!?
言えるわけないでしょ!ねぇ?(理解してくれる方を切望しています)


「ハ、ハイ…。」
集中し、自己流自己催眠により、右手の全神経をマヒさせ感覚を鈍らせる。
思考回路をストップさせ、“虫に触れている”ということを考えないように、カブトムシをひろい上げる。

「わら、わらわらわらわら…。」
せっかく助けてあげようとしているのに、カブトムシは分かってくれない。
激しく抵抗し、私の手にその鋭い爪を突き立てる。

「ゾ〜クゾクゾクゾク…。」
うわぁ鳥肌!
しかし悟られないように、顔は(ひきつった)笑顔。


精神の格闘の末、なんとか無事にカブトムシを道路横の草むらに放すと、
「ありがとうございました!」
お姉さんはスッキリとした、美しい笑顔で去って行った。

「よかった…お姉さ…じゃなくってカブトムシ。」

これが私がここ近年、最も勇気を振り絞った瞬間である。

虫のお腹とかもうダメ〜

|

« 人は悔恨と苦悩を繰り返し、生きるのか。 | トップページ | 小っちぇ!小っちぇ!小っちぇ!オレ! »

「イラスト」カテゴリの記事

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/86993/12159193

この記事へのトラックバック一覧です: 美女とカブトムシ:

» カブトムシは、まだまだ元気です! [マイ・つるかわ・生活〜鶴川住人日記、東京近郊おでかけメモ、キャンプのメモ]
7月に生まれた、カブトムシ。 オス・メス2匹づつ生まれたのですが、3匹は一般に言われている、9月までで天寿を全うしました。 でも、残るオス1匹は、まだまだ元気に動いています。  流石に、おじいちゃんカブトムシになってしまいましたので、動作が鈍くなり、食も細ってきましたが、 10月に入っても頑張っています。  長寿記録なんていうのってあるのでしょうかね?... [続きを読む]

受信: 2006/10/07 18:29

« 人は悔恨と苦悩を繰り返し、生きるのか。 | トップページ | 小っちぇ!小っちぇ!小っちぇ!オレ! »