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2006/01/12

ニュースに載らないニュース…その後

以前の日記でも触れた、JR中央線車内での“事件”。

簡略に述べると…走る電車内で裸の男が血を流しながら暴れ回り、車掌はそれを把握しながらも駅到着後、犯人を確実に確保するために…その不審者と一般乗客を同じ車内に閉じ込め続け、警察の到着を待った…と、いうまさしく“事件”である。

(くわしくはこちらより→〈リンク〉●「惨劇1歩手前(1)」→05・8・22『Barbaroi』


…実際に起こったといわれるこんな話を聞いて、普通ならどう思うだろうか。

強い憤りを感じながらも、「まさかね…。」と思うことだろう。


この事件を実際に車内で体験し、上記のブログにアップしたぱらむさまは、その後も事件の真相を究明するために、JR東日本に質問をぶつけ続けていた。

別にぱらむさまを信用していないわけではない。
だけれども、このニュースに載らないニュースは、あまりにも信じられないこと(そのほとんどが鉄道関係者の乗客に対する対応についてなのだけれど)が多くて、

「これは…事件の状況把握から、責任の所在とその証明が難しいぞ!」
と思っていたら…

(あっさり)認めちゃった。


全ては、ぱらむさまの記事が真実であったようだ。
暴漢を載せた電車が駅に到着するや否や、車掌は乗客をその列車に閉じ込めたまま電車を離れ駅改札に向かっていた。

いくら緊急事態でも、車掌が電車を離れてどこかに行ってしまうなんて聞いたことが無い。
一体、何を優先したが故の、この行動であったのだろう…。


ともかくこうして事件は、とりあえずの終着点を迎えた。

「謝ってすむことじゃない!」

なんてセリフがあるけれども、大きな過ちを犯した時、人は、ただ謝るしか術が無く…だからやっぱり、謝るしか無いのだ。


しかし、それにしてもJRの対応は“あっさりだ”。

ここから先は私のあまりにも偏見と憶測に満ちた考えなのだが…事件後の一連の、ぱらむさまとJR東日本とのやりとりを見ていると、

「事が大事にならず世間も騒いでいないこの事件なんて、さっさと謝って、さっさと終りにさせよう。」

的な雰囲気が漂ってくる、気がするのだ。


くり返すが…大きな過ちを犯した時、人は、ただ謝るしか術が無く…そして今回もこうして謝ったから、事件は解決。終わっているのだ。

だけれども…だけれども、こうして解決したこの“事件”が、今後の私達の何らかの糧に成り得ているのかと考えると…何かが足りなく、もっと多くの人にもこの“事件”を知ってもらいたく、こうしてネットの隅で叫んでいるのである。

(〈トラックバック〉●「惨劇1歩手前(12)」→05・8・22『Barbaroi』

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コメント

かんげさん、こんばんは。
最初にかんげさんの紹介記事で知ってから、気になって仕方なくて自分でも記事にしてしまいました。
マニュアルは必要かもしれませんが、マニュアルを補う人間の想像力や経験が失われた瞬間に、こうした悲劇が起こるのでしょう。この件の被害は少なかったようですが、脱線事故などは同じ体質から生み出された悲劇、そう感じずにはいられません。

投稿: 新橋オヤジ | 2006/01/18 01:17

新橋オヤジさま、こんにちは。

JR東日本…ついに認めましたね…理由は定かでは無いですけれど、”職場放棄”はいただけませんね。

確かに、マニュアルを実行するのは人間ですものね。
そこに考えることがなかったら、どうしょもないですね。

それにしてもこの事件や、ぱらむさまが色々と問いかけてくださったことが、今後の安心安全な列車運行に繋がっているかというと…どうなのでしょう…。
もっとたくさんの人がこの事件のことを知ってくれれば、JRの方ももっと反省し今後に生かそうと思ってくれるかもしれない、と考えると…このブログの力の無さを痛感します。

投稿: かんげ | 2006/01/18 13:34

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