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2006/01/15

学校×塾

 小中高で、授業や補習、進路指導などを予備校や進学塾に任せる「外注化」が首都圏を中心に広がっている。東京都港区の区立中や江東区の区立小では塾の先生が教える。高校の場合はさらに進み、大手予備校が大学進学向けの授業などに講師を派遣し、受験用カリキュラムづくりも請け負うところもある。(06・1・11『朝日新聞』

学校と塾は、相反する関係でなければならないと思う。
特に学校は、その自身の存在に、誇りを持たなければいけない。
極端な話、

「塾なんて、なんぼのもんじゃい!」

…それくらいであったって、いいと思う。


子供は学校という社会に組み込まれ、その中の日常で成長する。
たくさんの学校行事で、たくさんの経験をし、成長する。

私がまだ青い青い青い頃…教育実習生として訪れた、母校の高校の“2年1組”は、まとまりの無い、寂しいクラスだった。
1人1人はキラリと光る個性を持ち、よく喋り、よく感じ、よく考える、そんないい子達なのに、殊クラス単位になると、それがめっきり影をひそめた。
小さなグループ以上の交流や干渉は押さえ、憶測やウワサでのみの陰口を語り合うような、そんな学級で…夏を目前に控え、全く決まらない“文化祭の舞台の出し物”に、みんなが声を潜めながら頭を痛め、クラスの現状を嘆いていた。


2週間の実習を終え、私は後ろ髪をひかれる思いで大學に戻り…季節は移り…巡ってきた、文化祭当日。

久々に会った2年1組は、見違えるほど大きく変わっていた。
みんなが笑顔で、屈託なく語り合っている。
お互いを気遣いながらも、1つのことに全員で、一生懸命立ち向かっている。

その時、文化祭という1つのイベントを通すことで、たった3,4ヶ月の間でもこうも子供達が成長するのかと驚き、気付いたのである。
そして精神までも腐り切った私が、人生でイチバン“清らかな涙”を流した瞬間は、彼ら彼女らがその舞台コンクールで優勝した時に溢れたものであると、確信している。


子供は学校で、成長する。
これは決して偏差値教育ではできないことである。

最近は授業時間の減少により、学校行事を減らしているところもあると聞く。
生徒の輝ける時間を、そんな勉強ごときに割いてしまうのはあまりにもったいなく、愚かなことであると思うのだ。


自身が輝いている時、自身はそれに気付かない。
当の生徒ならばともかく、今は幼き頃を忘れた親までもが、学校よりも塾や予備校の存在を重要視する時代。
一体誰が学校の味方になるのか…。

その塩梅はもちろんあるにせよ、子供達にとって何が一番大切なのか、自身と誇りと経験を持って諭せる教師が、少なくなってしまったのだろうか。

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