箱根が天国な理由
今だハイキング部の雰囲気抜けきらない地元ワンダーフォーゲル部は、秋深まるこの季節、意気揚々と箱根へ出かけた(日帰り)。
ルートは、早雲山駅から、箱根一等の神山山頂、そして観光地駒ケ岳山頂へ、約3時間の道程だ。
それにしても箱根は遠い。
やっと箱根湯本に着いたと思ったら、更にそこから登山電車とケーブルカーに乗って40分。
土曜日ということもあってたくさんの人で車内はあふれ、スタート地点に着く前に疲れてしまった。
しかしそれにもめげずに、早雲山駅駐車場横からスタートゥ!
…するとあれだけたくさんいた人が、ハイキングコースに入ると誰もいない。
誰かに抜かれることも、誰かとすれ違うことも無いのではじめは、
「道、外れてるのでは…遭難!?」
と焦ってしまうほどであった。
ハイキングコースと名はつけられているけれども、素人にはやはり険しい道。
木の根に足を取られたり、岩場に立ちつくしてみたり、ぬかるんだ土で泥まみれになってみたり…特に早雲山から大涌谷分岐点(大涌谷へのルートは現在毒ガス発生中のため通行禁止)への間は登りがキツく、みんな思うように言葉を発せないまま歩き続けるのであった。
しかし、秋の多くの葉の落ちた山はたくさんの光が差し明るく、また色付きはじめた紅葉も鮮やかで、秋の爽やかな空気もあって、清々しい汗をかいていた。
見晴らしの決してよくない神山山頂を経て、駒ヶ岳へ向かう途中、突然周りの高い木々が無くなり空が開ける、広場のような場所に出た。
みんなでいっせいに足を止め、目の前に広がる空を見ていると…ちょうど鳥のさえずりが止まり、そこには音の全く無い世界が広がった。
まるで自分のはく息さえも聞こえてきそうな、無音の世界。
今まで“音が無い”ということは“闇”とつながるものだと思っていたけれども、今は空から太陽のやわらかな薄日が降り注いでいる…光に溢れた、無音の世界を初めて体験して、何か悟りかなにかを啓いてしまいそうな、そんな神聖な雰囲気を感じたのであった。
ようやく着いた駒ケ岳山頂は、芦ノ湖湖畔からロープウェーが通っている(ケーブルカーは廃止になっていた)ため、観光客がたくさんいた。
目の前に広がる芦ノ湖、遠くに見えるは富士山!
「キレイだね〜。」
なんてささやき合うカップルの横に、同じく
「キレイだね〜。」
と満足の表情を浮かべたたずむ、汗と泥だらけの男達。
それはそれは戦い終わった我々のほうが、カップルよりも美しかった…はずだ。
帰りはロープウェーで下り、バスに乗り込み、箱根湯本に着いたクタクタの私達を待ってくれていたのは…
「駅から3分の温泉!」
でおなじみ“かっぱ天国”!
ホントに天国じゃぁ…ホカホカ。
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