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2005/11/15

ごくよくある、よくあることだったのに。

 東京都町田市の都立高校1年、古山優亜さん(15)が団地内の自宅で刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された同校1年の少年(16)が、警視庁町田署捜査本部の調べに「高校受験のときに『頑張れ』と声を掛けてくれたのに、高校に入ったら無視されて憎くなった」と供述していることが14日明らかになった。少年は優亜さんに好意を持たれていると勘違いしていたことが、殺意の引き金になった可能性が高くなってきた。
 (中略)それまではあいさつ程度の会話しかなく、これをきっかけに少年は優亜さんから好意を持たれていると勘違いしたとみられる。しかし、高校入学後は親しげに声を掛けられることもなく「無視されている」と思うようになった。逆にしつこく付きまとっていたことから「話しかけないで」と言われたこともあり、事件当日の10日夕に「おれ自身は何も悪いことはしていない」と思い悩み、突然腹が立ってきたという。
 また、少年が中学時代、実際には会話したこともないとみられる優亜さんについて「親しい間柄だ」と友人らに話していたことも分かった。
 犯行時は少年は制服を着たまま、優亜さんの自宅前階段まで、自転車で乗り付け、呼び鈴を鳴らさずに無断で侵入した。台所にあった包丁を手にとって、居間で座っていた優亜さんを追い回して首など50カ所以上を刺して殺害した。(05・11・15『ニッカンスポーツ』

たかだか小・中・高校と同じ学校なだけの2人を、「幼なじみ」と定義するマスコミには疑問を覚えるけれども…それは置いておいて。

この事件は最後の最後、事件発生のギリギリまで、思春期の少年と思春期の少女の“よくある情景”の一部分でしかなかった。

話したことなんか無いけれども、なぜか学校がずっと同じな女の子を、思春期の男の子が意識するのはよくあることである。
そして、たった1回だけれども、話し掛けてくれたことを、その子の好意ととらえてしまうのもよくあることである。

女の子の「頑張れ」と言ったその言葉に何の深い意味が無いのもよくあることだし、それを好意ととらえてしまった男の子が付きまとってしまうのもよくあることだし、そこで女の子が冷たくあしらうのもよくあることだし、そうなって男の子が愛憎を覚えるのも…ごくよくあることである。

男子と女子の精神発達の早さには違いがあるとよく聞く。
あっという間に変わり行く女の子の姿に、男の子が焦りを感じていたりもしたかもしれない。


…その全てが、誰でも少年少女時代に経験し、理解することができるであろう、思春期少年少女のどこにでもある、ごくごく普通の風景である。

ただ、最後の最後の1点だけが、理解できない。
“なぜ、本当に殺してしまったのか”


大人だって誰だって、誰かを殺したいほど憎むことは多々ある。
だけれども、そこから先には進むことはない。

“実際に思っていることを実行したら、自分がこの先どうなるのか”、それを考えるからだ。
それは都合のいい自分至上主義なのかもしれないけれど、何よりも強い犯罪や事故の抑止力である。


しかし最近の事件や事故は、相手のことを考える以前に自分のことをも考えることを放棄した、
「もう、どうにでもなれ!」
的なものが多いような気がする。

自分以外の人のことを慈しむには限界があるかもしれないけれど、自分をもっと大切にすることなら誰にだってできるはずだ。
もうちょっと、ほんのちょっとだけ、自分のことでいいのだから考えることをすれば、こんな悲しい事件は減るに違いない。

「無知」によって起きた犯罪…殺された女の子の気持ちを考えると、やりきれない。

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