○〈第七試合〉タナ×リキ
今回のNOAHドーム大会も全10試合と多く試合が組まれているのにもかかわらず、休憩時間が無い。
よって大会も中盤に差し掛かったあたりでいずれかの試合を“犠牲にして”、自分だけの休憩時間を取るお客さんが多くなるのは必然だ(ちなみに私は水分摂取を控えまくり、休憩を取らなかった)。
“運命の3大シングルマッチ”を後ろに控えたこの試合が、団体最高の権威であるタイトルマッチにもかかわらずトイレ休憩に使われているこの現状は…これでいいのか!?
とにかく試合中にもかかわらず席を移動する人の流れが途切れない。それは試合中盤まで続いたのであった。
それはそうと、リキにガッカリ。
あんなに鈍鈍しい動きしてたっけ!?やっぱ病み上がりだったのかなぁ。
中盤、タナのトぺを上半身で避けるリキ…鉄柵にしたたかに当たり、技を仕掛けたタナのほうがダメージ。
それでもタナは、なかなかまとまらない観客席を盛り上げるために…もう1度、飛んだ!
リキまた上半身だけ避けた!
タナ再び鉄柵に当たりダメージ。
それでもタナは、なかなかまとまらない観客席を盛り上げるために…もう1度、飛んだ!(3回目)
リキまた上半身だけ避けた!
タナ再び鉄柵に当たりダメージ…まるで録画映像をくり返したかのようだった…おぉ〜いリキ!チャンピオン!!受け止めろ!!!
試合からはずっと棚橋の焦り(観客席に対する)のようなものが感じられて、見ていて辛かった。タナはがんばっていたよ…。新日本の旗を背負った入場は、カッコよかった。タナもすっかり立派になったなぁ。
リキは好きなレスラーの1人だし、彰俊戦後にブーイング貰ったのも「なんで?」と思っていたけれど…今日のような試合をしていたのなら仕方ないと思う。
力皇猛には技なんて必要ない。相手の技を受けたら、張り手とラリアットとぶちかましだけで、その倍やり返せばいい。その方が説得力があるし、盛り上がるし、なにしろリキらしいから。
旗揚げ2戦目で秋山につっかかって行った時や、三沢と組んで小川直也とやった時…あの時のようながむしゃらさがあれば、絶対いい試合になるしファンもついてくるばずだ。
○〈第八試合〉小川×天龍
試合の空気というか、お客さんの試合への集中度がやはり違う。
もちろん試合順もあるだろうけれど、2人の歴史の重み、だろうなぁ。
花道の下からせり上がってくる天龍…激シブ!!
にしては、小川がテクニックでかき回すわけでもなく、イスや机が飛び交うわけでもなく…真正面からぶつかって、ラリアットであっけなくピン。
その瞬間、場内の8割が「えっ!?」と思わず声を挙げた。
真正面からぶつかることが小川の意地だったのだろうか…。天龍の引退試合なんじゃなかったの?
○〈第九試合〉健介×小橋
大会最高の盛り上がり!
どちらも1つ前のテーマを流し入場!大好きな小橋の「GRAND SWORD」(前テーマ曲)が聞けて、感激!この曲に、6万人の小橋コールは最高に合っていた。
「すごい」しか言葉が出ない試合だった。
お互い、技を受け合う受け合う受け合う受け合う受け合う受け合う…チョップの音が、広い広いドームの1階席の後ろまでバッチンバッチン聞こえてくる…まさに意地と意地の真っ向勝負!
ほんのちょっと前まで“健介×小橋”なんて言ったら、健介じゃ小橋の足元も及ばない雰囲気だったのに、今ではもう完全に同格。
小橋のチョップを真正面から受け止めて、ビクともしない(本当にビクともしていなかった)健介は最高にカッコよかった。小橋よりその受けっぷりは際立っていた。
私は今まで新日本のマットでは何回も健介を見ていたけれど、1回も「健介ー!」なんて叫んだことが無かった。
でも今日はあまりの試合の素晴らしさに何度も健介コールをしてしまったほどだ。
健介…立派になったなぁ。
そんな彼の原動力、“鬼嫁”が試合中スクリーンに映し出されると、会場からどよめきが。
試合は健介がラリアットにより破れてしまったけれど、「ありがとう。」というどこまでもストレートなマイクアピールは健介らしく、同時にファンも2人に同じことを思っていたはずだ。
試合後に花道で鬼嫁と息子(中嶋君)とで抱き合った姿は感動的であった。
○〈メインイベント〉川田×三沢
“運命”というタイトル名だから、このメインは必然である。
セミが盛り上がり過ぎて、メインはお客さんも疲れていた。
しかし、壮絶な試合だった。
小橋と健介の逆水平チョップとは違い、三沢のエルボー・川田のキックは1発だけでも試合を決められる“必殺技”。
それを何発も出し、何発も受け止めるというのはもはやこの2人だけしかできない、2人だけのプロレスリングだった。”四天王プロレス”は、やっぱり三沢と川田のものだったのだ。
メインは私達は三沢と川田の”会話”にお邪魔させてもらっていたようなものだ。
フリーの川田と、団体の長である三沢とではやはり背負っているものに差があった。
リーダーで常に大きなものを背負っていた三沢に、三沢へのジェラシーだけをぶつける川田、の構図は変わっていなかった。2人は永遠にこうなのだろう。
2人とも明らかに全盛期は過ぎている、それはファンも、もちろん本人も自覚している。
だけれどメインにこの2人が座る意義は大いにあった。
だってプロレスは人生と人生の戦いだから。相変わらず2人の歴史が詰まった試合だった。
そして近い将来この試合が、力皇や棚橋がこの2人のような世界を身につけられるような道しるべになればいい。
それにしても川田がずいぶんマイク上手になっていて感心した…立派になったなぁ。
○今大会の個人的MVP:健介
○次点:棚橋
橋本へのテンカウントなど何かNOAHからのアクションがあるかと思ったけれど、それは一切無し。
しかしリング上は、天国の橋本がうらやむほど熱かった。いい供養になっただろう。
セミ・メインの2試合はまさに極上の“プロレス”。素晴らしい大会だった。
また健介や彰俊、棚橋…「立派になったなぁ。」と久々に見た選手の成長がすごく頼もしかった(私は新日本ファン出身なのです)。
今、プロレス界は大きないい流れに乗っている。幸か不幸か、橋本の死によって世間もプロレスに目が行っている。
はっしーさまのブログにもあったが、せっかくのこの時期にこの最高の大会を、テレビで大々的に放送できていたらなと思うと悔やんでも悔やみ切れない部分がある。
こんないいものを見せられたら…自分もプロレス村の一員として…プロレスを知らない人に、もっとプロレスを見て欲しい!最高におもしろいから、もっともっとたくさんの人にプロレスの素晴らしさを体感して欲しい!と、声を大にしてこんなブログの片隅で叫んでみたりしているのである。
(〈トラックバック〉●「DESTINY 2005」05・7・20『やっぱりアレですよ!!!』
●「NOAH東京ドーム大会」05・7・18『毒吐くかも』
●「ノアinドーム、プロレス最高!!!観衆62000人!!」05・7・18『写真屋の1日』
●「ノアドーム大会に行ってきました〜。」05・7・18『平凡なOLの独り言』
●「観戦記 7・18ノア東京ドーム」05・7・18『カクトウログ』)

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